2015/10/01
星くずサロンVol.2
2015/06/22
星くず兄弟の夜
2014/09/06
「森の伝説」
昨夜は横浜に手塚治虫のアニメ映画「森の伝説」を観に行ってきました。
この作品はチャイコフスキー交響曲の調べにのせて、
全4楽章を4つのエピソードで描くという実験アニメ作品。
しかし、制作半ばで病に倒れたため、手塚治虫の手で完成したのは第1楽章と第4楽章の2部だけでした。
さて、そのまま長い間封印されていたこの未完の作品、その遺志を継いだのが、息子である手塚眞監督です。
そしてついに、昨日より始まった「手塚治虫アートアニメーション特集上映」で、
6年間の制作期間を経てこのたび完成した第2楽章が、先の2部とともに上映されたのでした。
なお、初日の昨日は、眞監督のトークイベント付き。
長い間、手塚治虫関係の仕事に携わってきた僕ですが、
この未見の作品をいつかちゃんと観たいと思っていたので
これは良い機会と、出かけて行った次第です。
で、「森の伝説」です。
手塚作品の重要なテーマの一つである「自然の素晴らしさとそれを破壊する人間のエゴ」、
それをストーリーの軸に、様々なアニメ手法を次々に用いて描き出したこの作品は、
まさに手塚版アニメの歴史そのもの。
手塚治虫のアニメに対する強い愛情、アニメに対するオマージュをひしひしと感じる作品です。
それに続く眞監督による新作、第2楽章。
手塚治虫が先の作品で表現しようとしたアニメへのあくなき愛情と実験精神を受け継ぎつつも、
それはまさに、今の時代の実験アニメになっています。
そしてなにより、その絵が美しい…。
和紙のテクスチャーを用いた静謐な森の表現や、シズル感溢れる水の表現にうっとりさせられました。
上映終了後は、眞さん、制作に関わった手塚プロの皆さんと供に、夕食を御一緒。
制作の裏話などなど楽しいお話をいっぱい聞かせてもらいました。
あー、面白かった。
ちなみに、横浜ブリリア・ショートショート・シアターで行われている
「手塚治虫アートアニメーション特集上映」は今月14日まで。
「森の伝説」の他、代表的な手塚治虫の実験アニメ作品が上映されます。
興味のある方はぜひ。
http://tezukaosamu.net/jp/news/n_1478.html
2009/11/03
「THIS IS IT」
11月3日現在、マイケル・ジャクソンのライブリハーサル風景を収録した映画
「THIS IS IT」は大ヒットを記録し、2週間の限定公開期間が4週間に延長された。
少しネタバレっぽくなってしまうかもしれないけど、
いや、大丈夫、僕がちっとやそっと書いたとしても
この映画が持つ力や魅力については、千分の一も伝えられないに違いないと思い直し、
昨日この映画を見て感じたことを、いくつか記すことにする。
ご存知のとおり、この映画は今年の夏ロンドンで行われるはずだった
マイケル最後のコンサート「THIS IS IT」のリハーサルの様子を収めたものである。
公演数ヶ月前(4月から6月)のリハーサルということで、マイケルとダンサー、バックミュージシャン、スタッフ達は、
楽曲のアレンジや、コンサートの演出、いわゆる段取りをつめている、まだまだ途上で、
当然ながらマイケルも本気で歌ったり、踊ったりはしない(特に映画前半は)。
しかし、それでもスゴイのだ。
リハということで、マイケルはそれらのパフォーマンスを何割くらいの力でやっているのだろうか?
半分くらいだろうか、、、それとも、1、2割くらいで流しているのだろうか?
もし、これがフルのパワーで、歌い、踊ったとしたら、どれくらいスゴイんだろうかと背筋がざわつく。
つまり、この映画は、素材集なのだ。
コンサート「THIS IS IT」を完成させるための、
まだまだ未完成の素材やパーツが、この映画には記録されている。
我々はそれらを目撃し、各々の頭の中で、
いまや幻となっていまった、このコンサートの本公演に思いを馳せることになる。
マイケルのパフォーマンスが、楽曲のアレンジが、ミュージシャンの演奏が、
照明、映像、舞台演出、ダンサーの振り付けにいたるまで、
これら全てのパーツが完成し、目の前に繰り広げられたとしたら、どれほどのものになっていただろう!、、、と。
それはきっと信じられないくらい素晴らしい体験になったにちがいない。
そして、その時、もうひとつの事実を知ることになる、、、。
それは決して見ることができないものになってしまった、、、。
我々はなんと、大きなものを失ってしまったんだろう、、、と。
さて、この映画のもうひとつの最大の魅力は、
リハーサルの合間合間に映し出される「人間マイケル・ジャクソン」の素顔だろう。
このライブにかける彼の情熱、妥協のない姿勢、スタッフに対する心遣い、自問自答、、、
それらの言動のひとつひとつを追っていくごとに、
映画のサブタイトルそのままに、「誰も見たことのない彼に逢える」ことになる。
そこにいるのは、まさしく、マイケル・ジャクソンという人間だ。
偉大なるポップアイコンという存在ゆえか、
思えば、彼ほど誤解され、実像が見えない人もいなかったのではないだろうか、、、。
時を追うごとに加速する容姿の変貌、マスコミを通じて伝えられる奇行の数々、、、等など、
これらが、マイケルをどんどん、世間の一般常識から大きくはみ出した存在にしていった。
もちろん、理解のあるリスナーや熱心なファンにとってはそんな事はなかったのだろうが、
多くの人たちにとってマイケルは、80年代を頂点にしたかつてのポップスターであり、
数多くのゴシップや問題を振りまく、まるでクリーチャーの様な存在ではなかったろうか、、、。
正直に言おう。
かつては、「スリラー」や「バッド」で、彼の卓抜した才能に心酔させられた体験のある僕にとっても
2000年代以後のマイケルは「??、、、なんだかなあ、、、」という存在だったのだ。
今年の春、この「THIS IS IT」コンサートの制作発表記者会見の様子をニュースで目にした時も、
「またマイケルが苦し紛れに、なんか変なことをやるらしいなあ、、、」
という程度の浅墓な受け止め方をしてしまっていた。
かねてから、自宅ネバーランドの売却話などを含め、
マイケルが経済的苦境に立たされているという噂の渦中にあったせいだ。
それらの悪意に満ちた誤解と先入観、、、そのおかげで僕は、
「復活公演とも言える13年ぶりの本格コンサート」「マイケル最後のコンサート」
というこのコンサートの本来の意味を考える事もなかった、、、。
ところが、唐突に訪れた彼の不在によって、その本来の意味を知ることになろうとは、、、
なんという皮肉であろうか、、、。
また、もし仮に、それらの誤解と先入観のほんの一部が事実であったとしても、
「それが何なの?」「それがどうしたというんだ」と思わされるくらいの
圧倒的な才能であり、存在であったと言うことを
この映画は再認識させてくれるのだった。
まったくもって、自身の矮小な偏見と非寛容を悔やむばかりである、、、。
でも、そんな我々にもマイケルは、映画の中のスタッフに対してのように
「怒ってなんかいないからね、、、、L、O、V、E、、、」と、
声をかけてくれるだろうか、、、、、。
きっと、言ってくれそうな気がする。
映画の中のマイケルは、そんなやさしいオーラに包まれている、、、。
、、、、、というのが、僕の「THIS IS IT」を見て感じたことだ。
ちなみに、「スムーズ・クリミナル」も「マン・イン・ザ・ミラー」も
「ビリー・ジーン」も「スリラー」も、、、、どの曲もどの曲も素晴らしいのだが、
マイケルが心血をそそぎ立ち向かっていた環境問題、地球への思いを凝縮した
「アース・ソング」がもっとも心に残っている。
earth song
2009/09/26
ATOM
で、結論から言うと、なかなかよく出来ています。
長いこと手塚プロの仕事をやっているからという訳でもないけど、
当然ながら、手塚治虫の代表作「鉄腕アトム」にはそれなりの思い入れがある。
2003年の3回めのアニメーション化、テレビ放映時には、
公式サイト「Astroboy.jp」の制作をやらせてもらったりしたのを筆頭に、
それこそ様々なアトムがらみの仕事をしてきたもんね。
もちろん、それだけではなく、やっぱり鉄腕アトムが好きなのだ。
毎年行われる手塚プロ忘年会では、着ぐるみアトムと一緒に写真撮ってもらうのが、
ほとんど恒例となっているもんねえ、、、。
さて、そんな大好きなアトムが
ハリウッド映画(製作は香港のプロダクション)、それもフルCG映画に、、、。
はたして、どんな感じになっているのか、楽しみなような、怖いような、、、
というのが事前の正直な思いだった。
もちろん、アトムと言えば日本の国民的キャラクターであるからして、
僕だけではなく、ほとんどの皆さんが、同じくこんな風に感じているのではないかと思う。
で、前述の結論です。
なかなか、よく出来ている。
最初、CG化されたアトムやテンマ博士のキャラクター設定が
「やっぱアメリカ向けなのかなあ?ちょと違うよなあ、、、」ってな感じで
ちょっと馴染みにくかったのだが、それも時間の問題。
見進めるうちにほとんど気にならなくなり、
わりと素直な作りのこの映画に、ぐいぐい引き込まれてしまった。
たたみかける演出はいかにもハリウッド方式って感じ。
以前、この映画の監修、宣伝プロデューサーを務める眞さんから
キャラクターや背景設定のためのブックレットを見せてもらったことがあって、
その時から、背景の世界感(メトロシティ)や脇のロボットのデザインがかわいくて
それも楽しみにしていたのだが、大丈夫、裏切られなかった。
このへんはやっぱ上手いよなー。
あと、なにより製作サイドの人たちが、
アトムを見て育ち、アトムを愛してるんだろうな、、、という事が
感じられる作品になっていると思う。
やっぱアトムの存在自体がワールドワイドなんだね。
追記としては、今回見たのが日本語吹き替えバージョンだったので、
ニコラス・ケイジ(テンマ博士)フレディ・ハイモア(アトム)等の
そうそうたるキャスティングによる声の出演を楽しめなかったのは、ちょっと残念。
で、日本語版吹き替えの上戸彩が、意外にもうまくてビックリ。
ほら、よくあるでしょ、フキカエにその時旬の女優俳優を使ったりすると
どうしても、その人の顔がちらついて、感情移入が出来なかったり
もしくは、とりあえず使った有名人吹き替えのため、
あまりにもヘタッピで作品を台無しにしてしまう、、、ってことが。
でも、そういうネガティブな要素が彼女の吹き替えには感じられず、わりとハマっていました。
テンマ博士の役所広司はイマイチ、、、かな。
脇役の旧式巨大ロボットZOG。声はサミュエル・エル・ジャクソンです。






